ホームブッシュ湾に浮かぶ、森を乗せた素敵な廃船『SS Ayrfield』【オーストラリア】
By writer | 2014/08/29
オーストラリアの首都シドニーより車で30分ほど走った海沿いにあるホームブッシュベイ(Homebush Bay)には、とても素敵な廃船「SS Ayrfield」が存在します。
木々が生い茂り、船というよりも海に浮かぶ森のような不思議なこの船は、1911年にイギリスで作られ、第二次世界大戦中に太平洋地域に駐留米軍への物資を輸送する石炭運搬船として使用されていました。
1972年にSS Ayrfieldは引退し、ホームブッシュベイへ。ここには、20世紀の役目を終えた廃船がいくつか存在しています。その中でも最も時の経過を感じさせてくれるのがSS Ayrfieldです。現在ホームブッシュベイに残っている船はSS Ayrfieldの他、SS Heroicなど数隻だけのようです。
この地域一帯は大規模な土地の再生利用で重工業の中心地となりましたが、そのせいで有害物質が海を汚染してしまい、商業漁業が禁止されてしまいました。現在は2008年からの復旧作業のおかげで75%のダイオキシンの除去が完了しています。
船と森という今までにないコラボレーションをしているSS Ayrfield。オーストラリアを旅行の際には、この「森の船」を見に行ってみてはいかがでしょうか?
Source : The Wrecks of Homebush Bay