地表に空いた穴の中に広がる神秘的なビーチ『プラヤ・デル・アモール』

By | 2014/08/29
プラヤ・デル・アモール(ヒドゥン・ビーチ)


プラヤ・デル・アモール(ヒドゥン・ビーチ)

プラヤ・デル・アモール(恋人たちの砂浜)

メキシコ・マリエータ諸島の数メートル内陸の小さな無人島には「プラヤ・デル・アモール」という、周りは岩壁に囲まれ、天井だけがぽっかりと空いたビーチがあります。

プラヤ・デル・アモールというのは「恋人たちの砂浜」という意味で、別名「ヒドゥン・ビーチ」とも呼ばれています。

島の中心には大きな穴が開いており、中身をくりぬいたような不思議な形の小さな島で、まさに秘境と呼ぶに相応しい景色。この形は、数世紀前の火山活動によって形成されたものだと考えられており、一部が外海とつながっているため島の内部はビーチになっています。

プラヤ・デル・アモール(ヒドゥン・ビーチ)2

プラヤ・デル・アモール(ヒドゥン・ビーチ)4

プラヤ・デル・アモール(ヒドゥン・ビーチ)3

軍事訓練施設として利用されていた過去も

今では神秘的で美しいビーチですが、1900年代初頭の頃、住むには適さない地形のため、メキシコ政府はマリエータ島を軍事訓練施設として利用していました。

その後、マリエータ島を国立公園にし、島を法的に保護しようと、ジャック・クストー氏率いる科学者たちが漁業や狩猟、人間による有害な活動を制限するようメキシコ政府を数年かけて説得しました。

この努力のおかげで、今ではメキシコ政府によって保護された島には豊富な海洋生物が生息し、観光客たちは唯一許可された観光用のボートで、この神秘的な自然を目の当たりにすることができます。また、このビーチは映画『紅の豚』のモデルにもなったとも言われている場所です。

プラヤ・デル・アモール(ヒドゥン・ビーチ)5

マリエータ諸島『プラヤ・デル・アモール(ヒドゥン・ビーチ)』のMAP

メキシコ本土からは5キロほど離れた位置にあり、無人島なので、もちろん宿泊施設などはありません。最寄りの町であるプエルト・バヤルタ(Puerto Vallarta)からボートで訪れます。プエルト・バヤルタはメキシコ西海岸のリゾート地で、人気のダイビングスポットなどもあります。

ボートに乗り約20分程で無人島に着くのですが、かなりのスピードで走行するため、船酔いする人は注意が必要です。また、海にはクラゲが大量にいるとのことなので、泳ぐ際にも気を付けてください。

しかし、こういった形のビーチは世界的に見ても珍しいので、メキシコに旅行に行った際は、マリエータ諸島「プラヤ・デル・アモール」に訪れる価値は絶対にあります。

関連記事 :
メキシコ・ムヘーレス島でジンベイザメやマンタと泳ぐダイバーたちの大迫力画像