
太陽光エネルギーだけで飛ぶ電動飛行機のプロジェクト「ソーラー・インパルス」。
全米横断飛行を果たした初代ソーラー・インパルスの後継機として、燃料補給すること無く世界一周することを目標に設計されたソーラー・インパルス2が昨年の機体デザインの発表に続き、今回新たに飛行ルートが発表された。
3月に予定している旅の始まりに向けて着々と準備が進んでいるようだ!
アブダビからソーラー・インパルス2の旅は始まり、アジア、アメリカ、南ヨーロッパ、北アフリカなどで一時着陸しつつ飛行する予定。
「ソーラー・インパルス」は、機体の8.9割がカーボンファイバーでできている。その大きな主翼に設置した1万2000個の薄型ソーラーパネルで太陽エネルギーを吸収し、約942kgのリチウムバッテリーと4つのモーターに電力として供給する。時速は約142km。
重さの制約があり、パイロットの為の補給品を補充し、廃棄物を降ろさないといけないために数日ごとに着陸が必要となっている。
ソーラー・インパルス2が考案される以前、すでにパイロットのベルトラン・ピカール氏とアンドレ・ボルシュベルク氏は「初代ソーラー・インパルス」で長時間の飛行をこなし、昨年は欧州大陸を横断してモロッコへ。さらに北米大陸横断も果たした。
また2010年には26時間のノンストップ飛行も行っている。前日までに充電した電力で夜が明けると同時に離陸し、充電を続けながら滑空状態で巡航飛行する。日没後はある一定の高度までゆるやかに高度を落とし、昼間蓄えたエネルギーでプロペラを回転させて最低限の高度を保ち夜間飛行の電気を賄った。
太陽光エネルギーのみで飛行するスイスのソーラー飛行機「ソーラー・インパルス」。燃料もゼロなら、公害もゼロ。空気を汚さない飛行機の誕生だ。無事に世界一周を成功させてもらいたい!